この「接離法」、つまり「、」「。」の使いかたには、2つの大きなハードルがあります。
まず1つ目は、『国語学大辞典』(国語学会/東京堂出版)が「句読点」について述べている部分から分かります。つまり『国語学大辞典』の「、」や「。」についての説明を一言でいえば、日本語では、文法上「、」や「。」を付けるか付けないか、厳密には決まっていない
とのことになるのです。つまり、
- 文法上、絶対に「、」「。」が必要になるところ
- 文法上、絶対に「、」「。」が不必要なところ
というところを断定するのは、とても難しいということです。ですので、明らかに「接離法」に当たるといえるものは、ほとんどありません。
問題点の2つ目。それは、マンガで句点「。」を使うということは、ほとんどない
ということです。ナゼか、「小学館」から出版されているマンガには句点「。」がついている。だけれど、他の出版社のものには句点「。」がついていないのです。
このような2つの理由があるので、例文があまり「接離法」らしくないのは勘弁して下さい。