「小人閑居して、不善を為すが如く」のだいたいの意味は、つまらない人間は、人目のつかないところでは良くないことをしがちになる
というようなことです。
ここでの「小人」というのは、もともとは「徳のない君主」という意味のことばです。けれども、こんにちでは、たんに「器の小さい人」とか「つまらない人」といったことをさします。
また「閑居」というのは、もともとは「気を抜いていること」とかいったことをいいました。ですが現在では、「ヒマでいること」「ブラブラしていること」といったようすをさしています。
まとめると。
もともと、このことばは君主にたいしてのもので、徳のない君主は、気を抜いていると良くないことを考えがちになる
といったことを指していました。
ですが、いまの日本では、つまらない人間が、ヒマでいると良くないことをする
といった意味で使うことができます。
なお、もともとの出典は『大学』です。